2015/05/13

スターバックスがスペシャルティ コーヒーのグローバル供給体制を強化
99%のコーヒーを倫理的に調達
10年以上にわたる研究成果の公開を開始

さび病に強いコーヒー5品種の導入とコスタリカコーヒー協会への種苗の寄附
2015年、スターバックスはコンサベーション・インターナショナルとの協業により、 コーヒー小売業として最大規模となるコーヒーの倫理的調達比率99%を達成


スターバックスは、コーヒーの研究と透明性の分野において大きく前進したことを発表しました。これは、当社が取り組む倫理的調達プログラムの進展とスペシャルティ コーヒー業界の持続可能性向上への支援の一環であり、スペシャルティ コーヒー業界全体に貢献するものです。
当社はコスタリカコーヒー協会(ICAFE: the Costa Rican Coffee Institute)との協力により、これまで10年にわたって実施してきた栽培学的研究の成果を、今後商用化に向け活用できるよう公開します。この研究は、スターバックスが掲げる透明性が高く持続可能性のある調達の実現のための広範囲にわたる計画とあいまって、世界中の100万以上のコーヒー生産者や労働者に恩恵をもたらします。またこのような研究成果を業界に公開することによって、スターバックスは、コーヒー生産を生業とする世界中の2,500万の人々にも影響を波及させることができるでしょう。

スターバックスのグローバル コーヒー担当上級副社長のクレイグ・ラッセルは、次のようにコメントしています。
「目覚しく成長するスペシャルティ コーヒー分野がコーヒー業界全体に与える影響には課題もありますが、同時にチャンスもあります。スターバックスが倫理的調達において大きな目標を達成したことは、この透明性と持続可能性への取り組みが実現可能であることを示しています。また、スターバックスのこれまでの研究成果を活用していくことが、この業界の持続可能性を形作っていくと信じています。スターバックスはこれまで40年以上にわたり生産者に対するコミットメントを続けてきました。生産者とコーヒー業界双方の未来を確実なものにするためにも、これからも社会、環境および経済の面での進歩を生産者に還元していきます。」

2004年、スターバックスはコスタリカに初めてのファーマーサポートセンターを開設しました。そこでは栽培学の専門家(アグロノミスト)や品質の専門家が生産者のかたわらで活動し、またコーヒーの生産性と品質の向上を支援する様々なツールや情報を共有することによって、生産者の生計を改善しています。開設当初から、スターバックスのアグロノミストはその他の業界専門家らと協力して、よりおいしいアラビカ種のコーヒーの品種改良や生産性の向上、また病気に強い品種の開発などに取り組んできました。不安定な気象によってラテンアメリカの一部で「ロヤ」と呼ばれるコーヒーの葉のさび病が広がりを見せる近年、このような取り組みはますます重要なものとなっています。

そして2015年、スターバックスはこれまでの研究で開発したコーヒーのハイブリッド種5品種の苗木をICAFEに寄附することとなりました。これらの苗木は、コスタリカの中でも気候変動の影響を最も受けている地域で実験的に栽培・検証されます。1933年に設立されたICAFEは、コーヒーの開発機関のリーダーとして、技術研究と技術移転をその責務としています。ICAFEとの協力によるこの成果は、世界コーヒー研究所(the World Coffee Research Institute)やプロメカフェ(Promecafe)※※との取り組みを含む、継続的なコーヒーの研究への、スターバックスのコミットメントの一つです。

ICAFEのエグゼクティブディレクターのロナルド・ピーターズは、次のようにコメントしています。
「これまで何年にもわたってスターバックスと密に協力し、逆境の中でもスペシャルティ コーヒーの生産者を支援したいというスターバックスのコミットメントを直に感じてきました。この品種研究は世界中の生産者の長期的な安定にとって不可欠なものであり、これはスターバックスがその規模を活かして調達を行い、また栽培学や経済的な支援を行うことで、未来の生産者がコーヒー生産に関わっていることを誇りに思えるようにしていく、スターバックスならではの取り組みであることを示しています。」

2015年、この栽培学における進歩に加え、スターバックスはコーヒーの99%を倫理的に調達することを達成しました。15年以上にわたって、スターバックスはコンサベーション・インターナショナルと共に厳しい基準を設定し、環境にも、社会にも有益な方法でコーヒーの栽培と加工がおこなわれるよう取り組んできました。これまで、世界4大陸の100万以上の生産者や労働者が、このC.A.F.E.(Coffee and Farmer Equity)プラクティスに参加することによってその恩恵を受けてきました。

コンサベーション・インターナショナルの持続可能な食品・農産物マーケット担当のシニアヴァイスプレジデント兼シニアディレクターのジョン・ブキャナンは、次のようにコメントしています。
「我々とスターバックスとの取り組みは一夜にしてできたものではありません。スターバックスの調達プロセスにどのように持続可能な手法を取り入れるべきかを15年もかけて研究し、コーヒーが人と地球にとって良い作物になれるように取り組んできました。スターバックスの倫理的調達の比率が99%に到達したという事実を決して過小評価してはなりません。これで、コーヒーが持続可能な方法で調達される最初の農産品になり得る、と考えることができるようになったのですから。」

これまでスターバックスは、コーヒー生産者の支援、気候変動の影響の緩和、長期的なコーヒー栽培の安定と農園の持続可能性のための包括的な倫理的調達への取り組みに7,000万ドル以上を投資してきました。 この取り組みには、世界各地に開設した6つのファーマーサポートセンター(ルワンダ、タンザニア、コロンビア、中国、コスタリカ、エチオピア)のネットワーク、2,000万ドルの短期・長期融資による生産者への経済的支援へのコミットメント、グローバルアグロノミーセンターとしての機能を有するコスタリカの農園の買収も含まれています。

スターバックスのコミットメントに関する詳細(2014 Global Responsibility Report)は下記のURLからご覧ください。
https://news.starbucks.com/news/starbucks-2014-global-responsibility-report

スターバックスとコンサベーション・インターナショナルとの取り組みに関する詳細は、下記のURLからご覧ください。
https://www.conservation.org/global/japan/Pages/starbucks.aspx

※世界コーヒー研究所(the World Coffee Research Institute)は、世界のコーヒー産業の発展、保全、そして生産者の生活向上と高品質のコーヒーの供給を両立するための研究とプログラム開発を行うNPOです。
※※プロメカフェ(Promecafe)は、持続可能なコーヒーの栽培や加工のための技術的・科学的なサポートにより、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、コスタリカ、パナマ、ジャマイカ、ドミニカ共和国など加盟国のコーヒー産業の持続的発展を推進する団体です。