
コーヒーテイスティングの方法|香り・味わいを深掘りして楽しむ技術
一杯のコーヒーと向き合い、じっくりと味わうことで、その特徴や魅力をより深く知ることができるコーヒーテイスティング。一杯の中に様々な味わいがあることに気づいたり、同じコーヒー豆でも抽出方法で味わいが変わることを知ったり、自分の好みを見つけたり。コーヒーテイスティングにはいろいろな楽しさがあります。ここでは、コーヒーテイスティングとカッピングの違い、具体的なコーヒーテイスティングの方法、コーヒーテイスティングの様々な風味表現などをご紹介します。
コーヒーテイスティングとは?
コーヒーテイスティングとは、コーヒーの香りや味を言語化し、コーヒーの品質や個性、魅力を表現することです。コーヒーの楽しみ方の一つであるコーヒーテイスティング。コーヒーを自分の言葉で表現することで、自分の好みを知り、コーヒーへの興味や知識を深めます。何度もコーヒーテイスティングを行えば、感じられる味わいの幅も広がることでしょう。
カッピングとの違いは?
カッピングも、コーヒーの風味を確認するテイスティングの一つですが、目的はプロのコーヒーテイスターがコーヒー豆の品質を客観的に評価すること。カッピングは、細かく挽いたコーヒー豆をカップに直接入れてお湯を注いだら、香りをかぎ、上澄みをスプーンですすって風味を確認するという方法で行います。
コーヒーテイスティングの方法
テイスティングをする際に大切なことは「コーヒー豆以外の条件を同じにする」ことです。毎回条件が変わると、風味の違いがコーヒー豆によるものか、テイスティング方法によるものなのかがわからないからです。
これから紹介する4つのステップを基本にして、毎回同じ方法でテイスティングを行ってみましょう。
コーヒーテイスティングの4つのステップ

香りをかぐ
口に含む前に、まずは香りをかぎます。
カップを鼻に近づけて、片手をコーヒーの上にかざして深く息を吸い込みましょう。人の舌は、甘味、塩味、苦味、酸味、旨みの5つの味覚を区別できますが、鼻は1兆もの異なる香りを区別できるとも言われています。
コーヒーをすする
音を立ててコーヒーをすすることが重要です。こうすることで、口の中全体にコーヒーが広がり、香りと繊細な風味を感じやすくなります。
口の中全体にコーヒーを広げ、風味を感じる
口の中全体に広がったコーヒーの風味を感じながら、じっくり味わいます。重さや軽さ、なめらかさやすっきり感はいかがでしょうか。
自分の言葉で表現する
テイスティングしたコーヒーの「香り・酸味・コク・風味」を言葉にして表現してみましょう。コーヒー以外のどんな風味に例えることができそうですか。感じたことを自由に表現してみてください。
テーマを決めてテイスティングしてみよう

コーヒーテイスティングは、テーマを決めて行うと、味わいの比較を楽しむことができます。例えば「世界一周」をテーマに、コーヒーテイスティングで味わいの旅に出てみるのはいかがでしょうか。抽出方法など、コーヒー豆以外の条件は同じにして、それぞれの味わいを比べてみてください。
テイスティングテーマ 「世界一周」

ラテンアメリカ、アフリカ、アジア/太平洋。それぞれの生産地のコーヒーをテイスティングし、各国の景色を思い浮かべながら、生産地による3つの味わいの違いを楽しみましょう。
コロンビア (ラテンアメリカ)
多くの火山が存在する山脈の高地で栽培されたコーヒー「コロンビア」。みずみずしい酸味やほのかなハーブの風味、ナッツを思わせる後味が印象的です。
ケニア (アフリカ)
豊かな自然によって生み出されたコーヒー「ケニア」。甘酸っぱいグレープフルーツやブラックカラントの風味、しっかりとしたコクが特徴でエキゾチックな味わいです。
スマトラ (アジア/太平洋)
自然豊かなインドネシアのスマトラ島で栽培されたコーヒー「スマトラ」。豊かなハーブや大地を思わせる風味、しっかりとしたコクが特徴で、忘れがたい印象を残します。
コーヒーテイスティングの様々な風味表現

コーヒーテイスティングをするときは、香り・酸味・コク・風味に一つずつ集中して表現してみましょう。スターバックスの熟練したテイスターたちが使う風味表現には以下のようなものがあります。
・ココアとトーストしたナッツの繊細な風味がなめらかな口あたりをバランスのよいものにしており、均整がとれている。
・大地のようで、フレッシュハーブの風味とスパイスの後味が何層にも広がる。
・濃厚で複雑なコーヒーを、洗練された力強いコクのブレンドにするために深くローストしてある。
・ストーンフルーツのような風味にトフィーのアクセントが感じられる。
難しく感じる場合は、パッケージやホームページに書いてある風味表現を読み、テイスティングしながらその風味を探してみることからはじめてみるのもおすすめです。
香り

コーヒーから立ちのぼる香りは、どのように感じますか。繊細で甘いフローラルの印象を感じることもあれば、香ばしいナッツや、スパイシーな香り、大地のような香りなど、表現に間違った答えはありません。あなたが感じる香りは他の人が感じる香りとは違うかもしれません。
酸味

口の中の感覚に集中してみましょう。酸味のないコーヒーはバナナやオートミールのようになめらか、酸味の多いコーヒーはオレンジやレモンを思わせるさわやかな感覚があります。酸味は、高品質なコーヒーにとって大切な風味の一つです。
コク

舌でコーヒーの重さを感じでみましょう。口に含んだとき、軽い感じがしますか、それとも重いですか。無脂肪乳のようにコクが少ないコーヒーは舌に残らずすっきりと軽く、牛乳のようにコクがあるコーヒーは舌にどっしりとした重量感があり、クリーミーに感じます。
風味

コーヒー全体の味わいをどのように感じましたか。どんな甘みや酸味を感じるのか、味覚と嗅覚から表現してみましょう。コーヒーによって、シトラスやココア、ベリー類など多彩な風味があり、はっきりとした風味もあれば、繊細でほのかな風味もあります。
コーヒーテイスティングでコーヒーがもつ多彩な風味に出会う
コーヒーに向き合い、香りや風味をしっかり味わって、自分の言葉で「香り・酸味・コク・風味」を表現するコーヒーテイスティング。コーヒーがもつ多彩な風味にあらためて気づかされ、よりコーヒーへの興味が深まるのではないでしょうか。友人や家族とコーヒーテイスティングの会を開き、他の人の表現を聞いてみるのもおすすめです。味わいの体験を重ね、表現や記憶の引き出しを増やし、一杯のコーヒーから感じ取る風味を存分にお楽しみください。
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