HELLOCOFFEE
コーヒーの木に真っ赤なコーヒーチェリーの実が成っている
コーヒーの栽培

白い花がコーヒー豆になるまで。コーヒーチェリーの旅

コーヒーの木に、白い花が咲くことをご存じでしょうか。花の後には、コーヒーチェリーと呼ばれる赤い果実が実ります。果実の中には、緑色の生豆があり、これが褐色のコーヒー豆となります。

たくさんの人の手と様々な工程によって、私たちバリスタのもとに届けられるコーヒー豆。

コーヒーの木から、どのようにコーヒー豆が生まれるか、その長い旅をご紹介します。

白い花が深紅のコーヒーチェリーに。収穫は、大切に手摘みで

ジャスミンのような香りの白い花

乾期から雨期に移るにつれ、コーヒーの木はつぼみを付け、長雨をきっかけに、ジャスミンのような香りの白い花を咲かせます。満開の時期のコーヒー農園は、一面真っ白でまるで雪が降ったよう。

緑色のコーヒーチェリーの房

この花が落ちた後に、緑色のコーヒーチェリーの房が形成されます。

緑から黄色、黄色からルビーのような赤へと変え、熟すにつれて深紅になるコーヒーチェリー

そして、雨期から乾期へと変わる時期に、コーヒーチェリーはゆっくりとその色を緑から黄色、黄色からルビーのような赤へと変え、熟すにつれて深紅となります。開花からここまで、およそ9か月。

深紅になったコーヒーチェリー

コーヒーチェリーが深紅になったことを合図に、生産者は収穫の準備が整ったことを知ります。

収穫期、多くの生産国で欠かせないのが、「ピッカー」として働く季節労働者です。彼らによって、熟したコーヒーチェリーは一つずつ手摘みされます。ピッカーたちは気温が低い早朝から、枝を傷付けたり葉を破いたりしないよう、木の健康を守り細心の注意を払いながら、コーヒーチェリーを手摘みします。

活気に満ちた収穫期のコーヒー農園

コーヒーチェリーを手摘みするピッカー

コーヒーチェリーは一斉に熟すわけではありません。コーヒー農園のほとんどは、異なる標高にまたがるため、同じ農園の中でも熟す時期は異なります。さらには同じ木や同じ枝でも、他より早く熟すチェリーがあることも。そのため、ピッカーたちは何度も同じ木に戻って完熟したチェリーを手摘みします。これは「選択的」収穫とよばれ、こうした配慮が、生産者とスターバックスが求める品質につながるのです。

バスケットに入れられたコーヒーチェリー。

バスケットに入ってしまった未熟な、あるいは熟し過ぎたコーヒーチェリーは、収穫した一日の終わりに分別されます。ピッカーはコーヒーチェリーを収集所に持って行き、摘んだチェリーの体積・重量・品質に基づき、その日の労働の対価を受け取ります。

スターバックスがお客様に提供する高品質なコーヒーは、コーヒー生産者の努力の結晶なのです。

一年中、世界中のどこかでコーヒーが収穫されている

コーヒーチェリーの状態を確認する様子

コーヒーの収穫は、ほぼ常に世界中のどこかで行われています。チェリーの収穫期がまちまちなのは、コーヒー生産地域の場所が多岐にわたるためです。ある生産国が収穫期を迎えているとき、別の生産国ではまだ開花中だったり、また別の生産国ではつぼみさえ付き始めていなかったりします。

さらに同じ生産地域でも、標高や気候などの要因で収穫期は異なります。例えば、同じラテンアメリカでも、ブラジルなど南米の生産国は4~8月に収穫しますが、グアテマラなど中米の生産国は10~4月に収穫します。こうしたサイクルは同じ国内でも、地域ごとに異なる場合も。コロンビアとケニアには、年に2度の収穫期を迎える地域もあります。

スターバックスが、季節に合わせたブレンドや多種多様なシングルオリジン コーヒーなど、お客様に豊富なラインアップのコーヒーをお届けできるのは、一年中、世界中のどこかでコーヒーが収穫されているからなのです。
この図は、コーヒーの収穫年度が始まる10月以降の生産国ごとの目安となる収穫時期を表しています。

コーヒーの収穫年度が始まる10月以降の生産国ごとの目安となる収穫時期を表した図
※実際の収穫のタイミングは、天候や標高のほか、雨量などの環境要因によっても大きく異なる場合があります。

いくつもの層に覆われているコーヒーチェリー

コーヒーチェリーの構造

次に行われるのが、収穫したコーヒーチェリーから中の硬い生豆を取り出す加工の工程です。熟したコーヒーチェリーは放っておくとすぐに傷んでしまうため、できるだけ早く加工しなくてはなりません。

コーヒー豆(コーヒーチェリーの種)に到達するためには、何層にもわたる果実と薄い膜を取り去る必要があります。

果皮(外皮)

張りがあって厚みのある、一番外側の堅い皮。

果肉

コーヒーチェリーの総重量の約80%を占める。大量の廃棄物になるため、多くのコーヒー農園では、土を肥やす堆肥にしてリサイクルしている。

粘液(ミューシレージ)

果肉の下にあり、粘り気のあるハチミツのよう。

パーチメント(内果皮)

コーヒー豆を保護する層。

シルバースキン(銀皮)

ほぼ透明の生豆の薄い保護層。焙煎中に剥げ落ちる。

生豆(グリーンビーン)

いわゆる「コーヒー豆」はこの部分。

加工法のバリエーション

コーヒー豆を選別する様子 乾燥台に収穫したコーヒーチェリーを広げる様子

加工は、コーヒー豆の長い旅路において特に重要な工程であり、細心の注意が必要です。その地域の気候やインフラ、地形、伝統、情報取得のしやすさも、加工法に影響します。水環境、器具や設備、加工場の広さ、乾燥の仕方、地域の伝統など、加工法を決める際の要因はさまざま。ほとんどの加工法は、水洗式、半水洗式、乾燥式のいずれかとなります。

均一に乾燥させるためコーヒー豆をかき混ぜる様子

加工された生豆は、すべてドライミル(選別作業をする施設)で選別。ドライミルでは、手作業あるいは機械により、欠陥のある豆はすべて取り除き、大きさや色によってコーヒー豆を選別します。スターバックスでは、コーヒー豆の品質を農園ごとに分けているだけでなく、独自の認証プログラム「C.A.F.E. プラクティス」で、生産者の収穫量を増やし、欠陥や欠点豆を減らす取り組みも行っています。

生産者の自信や誇りも麻袋に詰めて、いざ焙煎工場へ

生豆の選別後に重さを量り、麻袋に詰めている様子

生豆の選別後に重さを量り、麻袋に袋詰めします。その後、機械または手作業で大きな針を使って麻袋の口を縫って閉じます。その袋が生産国を旅立つとき、その中身には、ここまでの工程に関わった人たちの自信や誇りも詰められています。麻袋に印刷されたカラフルなデザインや標章はその証。ぜひ、スターバックス リザーブ® ロースタリーを訪ねて、世界中の農園からやって来た麻袋にも注目してみてください。

乾燥したコーヒー豆を袋に入れ、倉庫で保管している様子

コーヒー豆を袋詰めしたら、焙煎工場へ向かう旅の準備です。湿気や水気はコーヒーの大敵。袋が濡れてしまったら、コーヒーにカビや白カビが生えかねません。作業員たちは細心の注意を払いながら、大きな輸送コンテナに詰め込みます。コンテナは港に運ばれ、貨物船に積まれて、スターバックスの焙煎工場のいずれかの近くにある港まで2~8週間かけて航行します。こうした長い旅を経て、コーヒー豆は各地の焙煎工場に到着します。

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