Topics(2015/03/30)

2015/03/30

コーヒー豆かすリサイクルの取り組みが「食品産業もったいない大賞」を受賞しました

国内初の試みとなるコーヒー豆かすを牛の飼料として再生利用する取り組みが、第2回 食品産業もったいない大賞の「農林水産大臣賞」を受賞し、3月5日(木) に表彰式が行われました。この取組を実現する為の技術を確立した株式会社メニコンとの2社連名の受賞です。

食品産業もったいない大賞とは、食品産業の持続可能な発展に向け、「熱の有効利用」、「運送システムの効率化」、「食品ロスの削減」、「事業者間による連携」、「消費者と連携した取り組み」等で実績をあげている企業、団体及び個人を広く表彰することで、地球温暖化・省エネルギー対策を促進する取組を推進する催しです。


メニコンの田中英成代表執行役社長 (右から2人目) とスターバックスCEOの関根純、この取り組みに携わった関係者で

スターバックスでは、一部の店舗を対象に分別・脱水・防腐処理したコーヒー豆かすを回収し、再生利用事業者を通じ、牛に与える乳酸発酵飼料として再資源化し、さらにこの飼料を用いて育てられた乳牛のミルクを一部店舗でドリンクの原料に循環利用する「食品リサイクルループ」を構築しています。

今回の受賞理由は、これまで有効な食品リサイクル手法が見出されていなかったコーヒー豆かすを、エネルギー利用の少ない回収手法・乳酸発酵技術により牛の飼料として再資源化し循環利用した点、コーヒー豆かすの高付加価値リサイクル手法として、今後の食品業界全体への波及が期待される点が評価されたことによります。

コーヒー豆かすの飼料化については、メニコンが主体となって研究を行い、再生利用事業者である三友プラントサービス株式会社〔本社所在地:神奈川県相模原市、代表取締役:小松 和史〕との協業のもと、有効な飼料化技術が確立できました。さらに、効能の研究をメニコンと麻布大学 (河合 一洋 准教授) が共同で実施し、有用な抗酸化物質が見出され、乳牛に給餌された際、乳品質向上 (乳体細胞数減少) につながることが判明しました。結果として乳出荷量が増えたことが酪農家に高く評価され、積極的な利用につながりました。

コーヒー豆かすは、飼料化以外にも、野菜を育てるたい肥として再資源化し、そのたい肥で育てられた野菜を一部店舗でサンドイッチ等に利用する取り組みにも活用されています。