2025/05/29

年間約4,000㌧の廃棄物削減へ、コーヒーかすリサイクル店舗が全国約1,000店舗へ拡大
2030年の全店リサイクルを目指し、地域コミュニティとの共創から生まれたリサイクルの取り組みも促進

● コーヒーかすリサイクル実施店舗数が全国約1,000店舗へ拡大
● 全体の約半数の店舗におけるリサイクルの実施により年間約4,000㌧の廃棄物削減の見込み
● さらなる廃棄物削減に向け2030年までに全店舗でのリサイクル実施を目指す
● 店舗と地域の農家などコミュニティとのつながりによる地域内リサイクルの輪を広げていく

スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社[本社所在地:東京都品川区、代表取締役最高経営責任者(CEO):森井久恵]は、2014年から取り組んできたコーヒー抽出後のコーヒーかすのリサイクルについて、リサイクル実施店舗が2025年6月より約1,000店舗へ拡大することをお知らせします。全国2,011店舗(2025年3月末時点)のうちの約半数の店舗でのリサイクルの実施により、大型ゴミ収集車の積載量に換算すると約700台分に相当する年間約4,000㌧ の廃棄物削減を見込んでいます。2030年までに全店舗での実施を目指すべく、今後もリサイクル店舗の拡大を進め、コーヒーを育む地球のために取り組みを進めていきます。
※1日あたりに店舗で排出されるコーヒーかす廃棄物の平均11kg × 約1,050店舗 × 365日

■ スターバックスのコーヒーかすリサイクルに関する取り組みの変遷

スターバックスは、お客様一人ひとりのくらしに溶け込んだ、心あたたまるひと時を提供することを目指すとともに、地域社会や地球環境に対してポジティブな影響を与えるためのアクションを続けています。こうしたアクションの一環として、2014年から店舗で廃棄されるコーヒー抽出後のコーヒーかすのリサイクルに取り組んでいます。店舗から出るコーヒーかすは1店舗1日あたり平均約11kgで、店舗から出る食品廃棄物の約7割を占め、コーヒーかすを有効活用することで廃棄物削減を推進してきました。

【コーヒーかすリサイクルに関する取り組みの変遷】

2014年3月 食品リサイクルループ認定(再生利用事業計画)を取得
※コーヒーかすを利用した同事業の認定は国内初
2021年5月 コーヒーかすたい肥で育てられた抹茶を使った「根菜チキンサラダラップ」の販売開始
2023年7月 「コーヒー豆かす×森」地域資源循環プロジェクトの4者協定を大阪府、大阪府河内長野市、大阪府森林組合と締結
2023年9月 コーヒーかすたい肥で育てられた抹茶とカボチャを使った「もっちりボール 抹茶&パンプキンミルク」販売(シーズナル商品)
2024年6月 リサイクル実施店舗が計約800店舗へ拡大
2025年6月 リサイクル実施店舗が全店舗の約半数となる計約1,000店舗へ拡大

■ コーヒーかすリサイクルの4つの取り組み ~各店舗に最適なリサイクル方法により、環境負荷低減に貢献~

コーヒーかすのリサイクルには現在次のような4つの取り組みがあります。コーヒーかすをリサイクルすることによる環境負荷の低減はもちろん、環境に対する地域社会とのポジティブな輪を広げています。

1. コーヒーかすリサイクルループ

「コーヒーかすリサイクルループ」は2014年3月から開始しているリサイクル方法。コーヒーかすを加工し、畑の土に混ぜるたい肥や牛の飼料にリサイクルします。その飼料を使って育てられた野菜や牛のミルクの一部が、フードやビバレッジの原材料の一部となってスターバックスの店舗に循環します。廃棄されるはずだったコーヒーかすを資源として活用するこの取り組みによって農家さんたちとのつながりが生まれるなど、地域社会にも良い循環の輪が広がっています。

コーヒーかすリサイクルループについての動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=SLjOasQfZp8&t=2s

2. 酪農家への提供

店舗で排出されたコーヒーかすを分別・脱水し、腐敗防止処理を施したうえで有価で酪農家へ提供し、たい肥として活用されることで、乳生産に役立てられます。輸送時のトラックの輸送効率にも配慮して取り組んでいます。

3. 地域コミュニティでのリサイクル

普段からスターバックスが大切にしている“地域コミュニティとのつながり”の中で生まれた近隣の農家や学校などとの共同の取り組みとして、コーヒーかすを土壌を豊かにするたい肥などに活用いただく取り組みを全国で展開しています。地域の方々との温かなつながりの中で育まれる地域内でのリサイクルの形として、全国各地でさまざまな取り組みがおこなわれています。

4. 廃棄物処理業者やデベロッパーによるリサイクル

スターバックスの店舗が入居する施設や周辺地域で資源循環サービスを提供する廃棄物業者と協力し、コーヒーかすのリサイクルを進めることで、環境負荷低減に貢献しています。

これからもスターバックスはそれぞれの店舗や地域に寄り添ったコーヒーかすのリサイクル方法を模索し続け、2030年までに国内全店舗でのリサイクルを目指し、廃棄物削減に取り組んでいきます。そして、そこで生まれた地域とのつながりを通じて、心豊かな地域社会を実現するため、地域コミュニティとともに、これからの未来をつくる仲間を増やし続けていきます。

■ コーヒーかすを軸にした地域とのつながりのストーリー

<千葉県 流山市>“有機農業×コーヒーかす”で地域循環。広がるリサイクルの輪

畑や田んぼが広がり、のどかな雰囲気が漂う千葉県流山市の郊外。畑の一角には、近隣店舗のパートナー(従業員)たちが農園の方とともに汗を流して農作業を行う姿がありました。週に3回、流山にある「えか自然農場」は近隣の3店舗からコーヒーかすを回収し、それを畑の雑草を抑制する資材として活用する新しい試みをおこなっています。育った野菜は地域のスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで販売。コーヒーかすが地域の農園の資源となり、生産された野菜が地域で消費されるという、地域循環が広がっています。

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“有機農業×コーヒーかす”で地域循環。広がるリサイクルの輪

<神奈川県 藤沢市>スターバックスのコーヒーかすがつなぐ、高校生、農家さんと育てる野菜がつくる地域の未来

藤沢市の畑の土には、近隣のスターバックスの店舗から出たコーヒー抽出後のコーヒーかすをリサイクルした、たい肥が含まれています。2024年6月にはスターバックスのパートナー(従業員)や高校生が畑を訪れ、畑で育てた野菜を収穫する姿も見られました。コーヒーかすの活用は、店舗から出る廃棄物を削減し、コーヒーを育む地球に対してできる環境負荷低減につながるアクションの一つです。コーヒーかすの資源循環をきっかけに、世代や立場を超えて、10年、20年先の地域のこれからを考えるポジティブな輪が広がっています。

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スターバックスのコーヒーかすがつなぐ、高校生、農家さんと育てる野菜がつくる地域の未来